タグ別アーカイブ: 特許権

私はこうしてパテント・トロル(特許ゴロ)を撃退した―みんな立ち上がれ! – TechCrunch

それで必ず勝てるという保証はできないが、「いいなりに和解金を払うつもりはない」という強いメッセージを伝えることはできる。それがトロルどもにとっては痛いのだ。他のトロルにもあなたが従順な被害者ではいないということを伝えることができる。

情報の公開

パテント・トロルやその後押しをする法律事務所にとって、自分たちの存在や活動が公けにされるぐらい嫌なことはない。だまって金を払ってくれることを望んでいる。われわれはAGIS Inc.とKenyon and Kenyon LLP法律事務所の弁護士、Mark Hannemann、Thomas Makinが陰に隠れることを許さなかった。訴訟の継続中、われわれは有力メディアや業界で影響力のある人々に向けてトロルどもの役割を公表した。

情報と資源の共有

AGISに襲われている他の会社を助けるためにわれわれはAGISの主張を無効にするためにわれわれが収集した情報を公開し、いわば訴訟をオープンソース化した。さらに調達資金が2500万ドル以下で同様の問題でAGISに訴えられている会社に対しては無料で訴訟援助を申し出た。これはAGISの主張に根拠がないことに広く注目を集めさせると同時に、われわれを訴えればトロルの他の訴訟にも悪影響が及ぶことを知らせるのが目的だった。

腹を据えてやり通す

これは正と邪の戦いだ。それだからやりがいがある。正義のために戦っているのだということをしっかり腹に据えておかねばならない。いささかおもはゆい言い方のような気がするかもしれないが、状況が苦しくなってきたときにこの自覚は大きな差を生む。

「訴訟は金が掛かり過ぎる、それより少額で和解した方が得だ」と勧める人もいた。しかしそれはおそろしく近視眼的な見方だ。トロルのいいなりにならず、断固として戦って撃退したという記録は他のトロルに狙われる危険性を大きく下げるのだ。

たしかにコストのかかる対処法ではあるが、われわれの強硬策が正解だった有力な証拠がある。AGISが特許権侵害の訴訟を起こした後、われわれはさらに2件の特許権侵害の通告を受けたが、AGISが壊滅的な敗北を喫したのを見ると、どちらも取り下げられた。

引用元: 私はこうしてパテント・トロル(特許ゴロ)を撃退した―みんな立ち上がれ! – TechCrunch.

早すぎた「自撮り棒特許」について(栗原潔) – 個人 – Yahoo!ニュース

さて、この自撮り棒関連の特許がどうなっているかを調べようと思ったら、既にWikipediaに「自撮り棒」のエントリーができており、そこに関連特許情報がまとまっていたので調べる手間が省けました。

自撮り棒関連特許で最古のものは1985年にミノルタカメラが米国で取得したUS4530580のようです(それ以前にも日本で実用新案が出願されていますが、この特許はそれに優先権を主張した実質的に同じものです)。

権利範囲は結構広く、伸縮自在で回転止めが付いた、グリップを備えた一脚状の棒の構造だけで権利化できています。Wikipediaの記事では、「反射鏡を取り付けたコンパクトカメラを棒の先の三脚ねじに固定し、棒を持つ者自身にレンズを向け、リモートレリーズで自分撮りすることを想定した発明になっている」と書いてありますが、これは特許の必須の構成要素ではありません。なお、回転止めが付いているのは結構重要で、これがない安物の自撮り棒だと重いカメラを付けたときにくるくると回転してしまって使いにくいです(XShotはちゃんと回転止めの溝が付いています)。

この特許が有効ならほとんどの自撮り棒に対して権利行使可能なはずですが、1984年の出願なので特許権はとっくに切れています。そもそも、この特許は特許料未納を理由として1993年には権利消滅しています。デジカメやスマホが普及する以前ではほとんど需要がなく、特許料を払ってもしょうがないと判断されたということなんでしょう。

特許は他人より先に出願するのが重要ですが、早すぎて市場がない状態で特許だけ取ってもあまり意味がないという事例です。もちろん、このアイデアはパブリックドメインになって誰でも使えるようになりますし、公知のアイデアに基づいた改良発明を促進することになりますので、産業全体として見れば無駄ということではありません。

引用元: 早すぎた「自撮り棒特許」について(栗原潔) – 個人 – Yahoo!ニュース.

3Dプリンタ銃問題に対応できるかもしれない特許について | 栗原潔のIT弁理士日記

クレームは長いんですが、実質的に言っていることは、「設計データに対応する承認コードを受信した時だけ製造を許可する製造機械」といった感じでかなり範囲が広いです。「3DプリンタのDRM」特許とも呼ばれています。

権利者はThe Invention Science Fundですが、これはNPEとして有名なIntellectual Ventures(IV)の一組織である発明者部隊です。IVは他社から特許権を買い集めて、権利行使するという典型的NPEのオペレーションに加えて、社内でも一から発明を行なっています(そういう意味では、IVは、他のいわゆるパテントトロール的NPEとは微妙に違います)。

この特許の優先日(実質出願日)は2007年12月21日です。この時期はスタラタシス社による3Dプリンタの基本特許が2009年に切れる直前で3Dプリンタの民生部門での普及が予測されていた時期です。この特許の明細書には、3Dプリンタについての記載がないので、先を読んでいたのか、単なる偶然なのかは不明ですが、やはり広い特許を取るためにはタイミングは重要です(テクノロジーが普及してからその分野で広い特許を取るのは困難です)。

引用元: 3Dプリンタ銃問題に対応できるかもしれない特許について | 栗原潔のIT弁理士日記.

アップル対サムスン裁判:なぜ前回と比較して賠償金額が大幅減なのか? | 栗原潔のIT弁理士日記

北カリフォルニア連邦地裁の1回目の訴訟では、アップルが約10億ドルの賠償金を勝ち取りましたが、それと今回とでは大きな差がある点も注目値します。これは、主に、前回の訴訟では意匠権が賠償額に大きな影響を与えていたためです(日本の報道だと米国の”design patent”も特許と訳されることがあるのでわかりにくいですが)。米国の特許法では、意匠権の侵害では侵害者が得ていた利益を全額賠償金として請求できる制度があるので、賠償金が巨額になりやすいようです(米国弁護士による解説記事(英語))。今回は意匠権は対象になっておらず、(狭義の)特許権5件(参照過去記事)が対象になっているので、このような結果になったようです。

引用元: アップル対サムスン裁判:なぜ前回と比較して賠償金額が大幅減なのか? | 栗原潔のIT弁理士日記.

朝日新聞デジタル:社員の発明、会社に特許権 知財戦略案に帰属先変更方針 – 経済・マネー

現行の特許法では、特許権は発明した従業員に帰属し、企業側に譲り渡せば、「相当の対価」を受け取ると規定している。基本方針では、従来の仕組みを抜本的に見直し、特許権を(1)企業に帰属(2)企業か従業員のどちらに帰属させるか契約で決めるとの2案を明記。後者の場合も、従業員の立場は弱く、特許権の企業保有に拍車がかかりそうだ。

引用元: 朝日新聞デジタル:社員の発明、会社に特許権 知財戦略案に帰属先変更方針 – 経済・マネー.