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「人間対コンピュータ将棋」頂上決戦の真実【後編】 一手も悪手を指さなかった三浦八段は、なぜ敗れたのか 文/山岸浩史 | 賢者の知恵 | 現代ビジネス [講談社]

さすがA級棋士—内心ほっとした私は、次の瞬間、何とも奇妙な感覚にとらわれていた。いま自分は、三浦がコンピュータの予想どおりに指したことを喜んでいる・・・。 だがチェスの世界では、すでにこうした状況は当たり前のものになっているようだ。1997年に世界チャンピオンのガルリ・カスパロフがスーパーコンピュータ「ディープブルー」に敗れて以後、コンピュータは完全に人間を超えてしまった。 いまではディープブルーより強いソフトも無料で公開されている。インターネット中継では、一流プレイヤーどうしの対局を、コンピュータが予想する「正解」を見ながら観戦することもできる。それはもはや、対局者がその手を指せるかどうか「テスト」する感覚に近いだろう。 もちろん抵抗感はあるにせよ、チェス界ではすでに、そうした状況が受け入れられている。人間に求められるのは、「正解」よりもむしろ、「不正解」が生み出すドラマや感動なのだ。いつかは将棋も、人間どうしの対局は「人間らしい不正解」を鑑賞するためのものになるのだろう。

引用元: 「人間対コンピュータ将棋」頂上決戦の真実【後編】 一手も悪手を指さなかった三浦八段は、なぜ敗れたのか 文/山岸浩史 | 賢者の知恵 | 現代ビジネス [講談社].