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お互いがお手本? 人間とコンピュータの思考について – Chikirinの日記

・最後まであきらめない

・有利でも油断しない

・心理戦に影響されない

・先入観をもたずに、あらゆる可能性を考える

・ゼロベースで考える(常にその局面での最善手を探す)

という感じ。たしかにこれらはコンピュータの長所ですよね。

でもよく考えたら、これらはすべて、人間が思考訓練をする際に、「こういうふうに考えるべし」と教えられていることばかりじゃないですか?

「最後まであきらめるな」なんて誰でも言われたことがある言葉でしょ。「ちょっとくらい有利に思えても決して手を抜くな」も同じです。

ビジネスの交渉ごとにおいても、「心理戦に影響されない」ことが大事だと教えられるし、「先入観を持たずにあらゆる選択肢を検討してみる」なんて、よくいわれる「MECE = 漏れなく重なりなく、論理的に考える」手法、そのまんまです。

もちろん、「ゼロベースで考えろ」ともよく言われます。人間は、「次はこういう局面にもっていきたい。よし、じゃあそのために、こう指して、ああ指して、こうしよう」と考えます。(将棋でもビジネスでも同じです)

ところが、自分の手の後、相手が駒を動かすと、必ずしも最初に目指していた局面がベストではなくなる場合がよくあります。

そういう場合、本来であれば、最初に指した一手のことは忘れ、その時点から新たに「一番よい方法」を考えるべきなのですが、人間はなかなかそうできません。

過去に指した手、もともと目指していた局面が“もったいない”と思えて、判断が鈍るのです。ファイナンスでいうところの、サンクコストに引きずられるわけです。

でもコンピュータは、一手一手、その場その場で最善手を考えることに躊躇がありません。自分が「ひとつ前に選んだ手」がもったいなくて、気持ちが揺れるということはないのです。

つまり。人間が必死で学ぼうとしている(通常、「思考力を高めるためにはこうすればよい」と教えられている)思考法とは、「コンピュータのように考えろ」という意味だったんです。

引用元: お互いがお手本? 人間とコンピュータの思考について – Chikirinの日記.